鉄道車両の転向 -2/2 [和田の泊りより]
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またまた話が広がって行くのですが今までの話とご両所から頂いた話を左図の様に纏めてみました。
図はクリックで拡大します。
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原理的には蛇窪回しも塚口回しも森田さんの”Y" 字方式(仮にアリゾナ方式と呼びます)と同じです。
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そして転車台方式ですがこれには行き止まり線から機関車を逃がす為の機回り線と称する側線がもう一本必要です。上野駅の地上線の様な行き止まり線には必ずこの線が付いています。機関車を先頭に入線して来た列車から機関車を切り離し、転車台の有無は別として列車の反対側のエンドへ機関車を繋ぎかえる必要があります。
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日本やアメリカのように自動連結器を採用している国では解結作業も簡単ですがヨ―ロッパのようにねじ式連結器(フック付の鎖を相手に引掛けターンバックルで締め上げる)を使っている鉄道では二度解結作業を行うのは結構手間が掛かります。
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アリゾナ方式では土地は必要ですが折り返し作業は非常に簡単です。特に展望車とか車掌車など列車の最後尾に来るべき車輛が決まっている場合は絶対に必要でしょう。
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上野駅も最近では電車列車が殆どでこの様な風景も余り見ることができませんが客車列車の場合、尾久迄の回送は機関車を付け替えたりせずに先頭に簡易ブレーキ装置を持った見張り人を置き推進運転で行っていました。
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また、新幹線が出来るまでは東京駅でも長距離列車の発着は一番八重洲口寄りの15番線でしたがその外にホームの無い16番線と言う機回り線があり列車が東京駅に到着するとすぐに機関車を切り離して神田方に逃がし16番線を通して品川方に回していました。今では夢のような話ですが。
月川@神戸
月川さんがまとめられた判り易い図を睨んで、この三角型の線路は日本各地にまだ多くあると思いました。
東京の蛇窪とか大阪の塚口のように短距離で方向転換が可能な場所に限定しなければ、横浜ー(根岸線)-大船ー(東海道線)-横浜も三角形を形成します。
by 村尾鐵男 (2012-03-26 17:57)