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Re 小林一茶の句 [特別投稿]

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甲斐さん、村尾、大島、内藤 他各位

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ところでこの一茶の俳句といわれる英文について私も

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「桜の花の下にいれば、もう他人行儀はないよね。」

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という素直な表現と感じております。

結論から言うと私の俳句の知識では、このような一茶の句は見つかりません。

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私の検討経過は次のようです。

まずこのような感じで詠まれた一茶の俳句について私の持っているThe Haiku Handbook(アメリカ人のWilliam J.Higginson著、講談社版)の一茶の引用句を調べましたが、

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やれうつな蠅が手をする足をする

(Oh, don`t  swat   the fly rubs hands   rubs feet)

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程度です。一般に俳句の本では一茶の代表句は「雪とけて村いっぱいの子どもかな」などと田舎の生活感あふるる句が一般的で桜の花について詠んだ句はあまりないようです。

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そこで、俳句に限定せずに桜の和歌を詠んでいる西行法師(佐藤義清)の「山家集」のことをインターネットでしらべて見たところ西行の作ではないのですが、参考として花山院(9681008)の次の和歌がありました。

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()のもとをすみかとすればおのづから花見る人となりぬべきかな

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(通釈)修行の身なのだが、このまま木の下を棲処としたなら、おのずと私も花見をする浮世の人になっていまいそうだ。

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 私はこの和歌の桜の木の下住んでいると浮世の花見をする人と同じ気持ちになるという感じが前述の英文訳に通じるところがあると思います。

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 私はこの100周年記念切手はポトマック河畔に東京市が寄贈した桜の満開を通じて日米の親交を取り戻したい気持ちを表現したいのではないかと考えます。 いずれにしても、出典は正確にわかりませんので、切手デザインの提供元へ本当にこの句は小林一茶の句かどうか出典について問い合わせてはいかがでしょうか。

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平成24211日 衞藤


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