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“ルーズベルトの責任”    [サンアントニオ短信]

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表題の本を中村弘見さんから紹介されました。                                    この本の原題はPresident Roosevelt and the Coming of the War、著者はCharles A. Beard

この本の概要をネットで検索して驚きました。 3つのバラグラフが真に刺激的です。

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まずこの本の出版で米国歴史学の巨頭Beardは永久にその地位を失墜。 次にルーズベルト(FDR)の中立、平和主義リーダーの仮面の下でドイツ、日本との戦争を真珠湾攻撃以前の1940、41年から計画。3番目にFDRは米国を中立から軍事介入政策に巧みに誘導した。 

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議会記録、行政報告を基に書かれたこの本は最初に1948年に出版され、大変な反響を呼び彼は米国屈指の歴史学者の地位を失いました。その後2003年に復刊されました。 FDRは1933年から45年に4選、今でも5指に入る人気大統領です。 ただ、戦後日本のGHQ政策、戦時中日本人収容所送り、蒋介石を援助しての日本攻撃計画など日本には良い大統領ではなかったようです。

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昨年11月にこの“地球人”でHerbert Hoover(第31代大統領)の920ページに及ぶ手記、”Freedom Betrayed”を紹介しました。 この中に次のような文章あります。 フーバーは真珠湾攻撃の翌日、友人にこう話してします。 

FDRの執拗にピンをガラガラ蛇に刺すことでやっとこの国を噛ませることができた。 その前の文章でもFDRの1941年夏の日本への全面経済制裁と9月日本首相からの和平提案の侮辱的な拒絶を真珠湾攻撃の決定的予兆とフーバーは見ています。

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Beardの本に合わせて、BBC Documentary: Sacrifice at Pearl Harbor, Mother of Conspiracies があります。 BBC1989年制作ですが、米国は日本の暗号”Purple”, JN25などの暗号を完全に解読。 開戦前日本の手の内を読んでいました。 真珠湾攻撃での犠牲を出してまでFDRは日本を戦争に誘い込み、欧州戦線で英国を助け、不況脱出をしたかったのでしょう。 

大嶋 邦夫

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Freedom Betrayed” 裏切られた自由 [サンアントニオ短信]

http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2011-11-20-3


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コメント 2

村尾鐵男

大嶋さんへ
Charles A. Beard氏はその後はそうなったのでしょうか。
日本に宣戦布告なき奇襲をさせたとの説はよく聞かされるのですが、今のアメリカはイランや中国に先に手を出させようとしているとの説にも結び付きます。
by 村尾鐵男 (2012-02-08 20:29) 

大嶋

Beard氏1948年に亡くなっています。 この数十年、いや永久に彼の名誉は回復しないかもしれませんね。
by 大嶋 (2012-02-08 21:57) 

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