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シアトル便り(9) 女性出張マッサージ師 [安曇野だより]

                            .by 下山成人

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私の娘は若いのに体が凝ると言ってはよくマッサージを受けます。 引っ越し前のシカゴでも回数券を購入してマッサージ・パーラーに通っていました。引っ越し前に券を使いきれないので少し使ってほしいと言われ私も引越しの手伝いで痛みが激しくなった腰と肩の筋肉をほぐしてもらいに出掛けました。娘が指名してくれたマッサージ師は盲目の黒人でした。しかし日本で上手なマッサージ師に掛っている私から見ると痛いだけで大した腕とは思えませんでした。ちゃんとしたマッサージ・パーラーに行くと1時間100ドルぐらいかかりますから日本より少し高いようです。

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さて、シアトルについて出産後暫くして帝王切開の痛みも抜けてきた頃娘は体が凝って仕方がないと言ってインターネットで自宅に来てくれるマッサージ師を探すことになりました。娘は買い物をするのにも、レストランを探すのもインターネットで口コミの評価を調べてから信頼できそうなものを選ぶようにしています。そこで見つけたのが現在キャンペーン中で2回分100ドル、一回一時間と言う女性のマッサージ師でした。一時間チップを入れても5000円程度ですから安いものです。しかも自宅まで出張してくれるというのです。大勢のクライアントの評価も5点評価の4.5以上となっています。娘は信頼できそうだと言って申し込むことにしました。家まで来てくれると言うので私もやってもらうことにしました。

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約束の日時娘の携帯が鳴りました。コンドミニアムの前まで来たのでドアを開けてほしいと言います。セキュリティーの関係で正面はかぎが掛かっています。大きなコンドミニアムで廊下が長く曲がりくねった通路なので私が迎えに出ることになりました。正面ドアを開けるとなんとそこには小錦が立っていたのです。全く小錦と見間違うほどの女性です。

ドアをすり抜けられるか心配になるほどの巨漢です。しかもその彼女がマッサージ用の折りたたみ式簡易ベッドを抱えてきたのです。相手が女性なのでベッドくらいは持ってあげようかなと思ったのですが腰痛持ちの私の手に負える品物ではありません。

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やっとのことでリビングルームに入ると彼女は早速ベッドを組み立て上げました。マッサージパーラーで使うような大きなベッドが出来上がりました。娘が「先にやってもらって」と言うので私がテストランの役を引き受けることになりました。「私がちょっと席をはずすのでパンツ一つになってベッドの上のカバーの中にうつ伏せになってもぐり込んでください」と言われ一抹の不安を感じながらその通りにしました。

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マッサージが始まります。彼女の太い腕で胴体を押さえつけられるともう身動きできません。強すぎたら言って下さいと言われましたが指圧は強いのが好きな私は「OK」と言ってそのまま続けてもらいました。シカゴの盲目黒人マッサージ師よりも数段上手です。息が出来ないほど押さえつけられるのですがすべてツボにはまっているのです。全身程良く指圧してくれます。へバーデン結節で指が固まってしまっている私の手の指もポキポキと音を立てて揉んでくれました。彼女の名前はテレーサ、経験16年と言っていました。とにかく思い出に残るマッサージでした。


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