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シアトル便り(第4話)出産と名付け -1/2 [安曇野だより]

                        .by 下山成人

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シアトルへ着いてからの忙しさは引っ越し荷物の整理もさることながら娘の出産を真近に控えていたことから来たものでした。シカゴからシアトルへの移動も産婦人科医に「これ以上遅くなると飛行機に乗るのは危険です」と言われるぎりぎりのタイミングだったのです。以前に受けた外科手術の関係で娘は帝王切開で出産することになっていました。

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シアトルに引っ越すとすぐ娘の亭主の関係で紹介されていたSwedish Medical Center(シアトルの有名な医療センター)の産婦人科に連れて行かねばなりません。娘の亭主は仕事の関係でシカゴから来るのは10日ほど後です。結局付き添いの家内と娘を病院に連れていくのは私の役目となります。シアトルは昔住んでいた街ですから多少の土地勘があると言っても管理の悪いアメリカのでこぼこした舗装道路の上を臨月を迎えた娘を乗せて運転するのは神経を使うものです。外国の産婦人科には昔フランスに居たいた時に通訳係として妻に付き添って行ったことがありましたが娘を連れて産婦人科に行ことになるなどとは考えてもいませんでした。産婦人科の待合室で診察室から娘と家内が出てくるのを待っているのは周りに座っているのがお腹の大きい妊婦さんばかりでなんとなく場違いな感じがするものです。

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帝王切開というのはアメリカではC-sectionと言われています。CCesear(シーザー)Cです。初代ローマ皇帝のシーザーが母親の腹壁を切開して生まれたのでこの手術を帝王切開と呼ぶようになったと言われています(他の説もがあるようですが)。自然分娩と違って医者の診断に基づいて手術の日を決めるのですが手術日の一週間ほど前になると胎児の成長状態を調べるための診察が始まります。C-sectionの手術日は自然分娩予定日より1-2週間早めに設定されるのですが、それでも手術予定日前に陣痛が始まれば夜中でも娘を病院に連れて行かねばなりません。私も好きな晩酌をひかえて緊急時に備えているわけですから熟睡できません。

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手術予定日の数日前から軽い陣痛が始まり娘の亭主がシアトルに来る前に出産になりはしないかとはらはらしましたが何とか持ちこたえ手術日を迎えました。娘の亭主もその前日無事到着し手術に立ち会うことになりました。


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ぼくあずさ

下山さん
無事の御出産、お目出とうございます。
by ぼくあずさ (2011-07-26 08:35) 

村尾鐵男

下山さん、お嬢さんの無事出産、よかったですね。
私も娘の出産のときは、ただオロオロするだけで、父親は何の役にも立たないと知らされました。
by 村尾鐵男 (2011-07-26 19:03) 

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