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民主党、尖閣で中国に敗れたり- 4  [稲門機械屋倶楽部]

                 2010-10-03  WME36 村尾鉄男

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親日国に日本は頼れないと思わせた。

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日本政府が犯した外交上の失点は、中国には「日本は脅せば言いなりになる」と確信させたことであります。

それだけではありません。中国の飽くなき領土欲と戦っている国は沢山あります。特に南シナ海の南沙、西沙、東沙諸島を巡る確執は激しく、この海域に自国領土を持つヴェトナム、フィリッピン、インドネシア、マレーシアの四ヶ国は中国との長い睨み合いを続け、ときに中国漁船を拿捕し、その漁船の護るために出動した中国海洋局の監視船や中国海軍の警備艦と砲戦も起きているほどです。

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上記の四ヶ国は東シナ海に於ける日本と中国の関係を注視しています。日本領である尖閣諸島を日本が護り続け、中国の理不尽な領土欲と海域欲を抑えてくれれば、その影響は南シナ海にも現われると期待しており、その日本が中国と東シナ海で対峙するに際して、至近の沖縄に駐留する米軍の力が欠かせないこともこの四ヶ国はよく理解しています。

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ところが、あろうことか日本の新政権は沖縄からアメリカ軍を追い出し、日米安保条約を反故にしかねない思考で中国へ接近し、中国の脅しに屈して、領海を侵犯した中国漁船の船長を、わけの判らぬ「外交上の配慮」で釈放するに及んで、四ヶ国は日本は頼りにできないと思い始めています。

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ヴェトナム、フィリッピン、インドネシア、マレーシアの四ヶ国は日本にとっては極めて重要な国家です。どの国も日本によって独立できた経緯があり、程度に若干の違いはあっても、親日国であることは共通しています。

今、中国へ殺到した日本企業も、その立地の危うさにようやく目覚めたようで、ヴェトナムやタイへ進出先を代える企業も現われています。でも、振り返ってみれば、インドネシア、マレーシア、タイへは中国へ出る前から日本企業が進出しており、ヴェトナムへは最近になって進出する日本企業が増えています。フィリッピンは社会資本が乏しくて日本企業の進出が遅れていますが、フィリッピン人は好んで日本へ働きに来ております。

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ASEANはこの四ヶ国にシンガポールが加わった五ヶ国で結成されたのが始まりですが、華人政権が続くシンガポール以外は極めて良好な親日感情を持ち続け、日本の援助で支えられている現状も正しく認めております

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日本を頼りにしているこの四ヶ国は中国に代わり得る資源国でもあり労働力を供給できる国でもありますから、日本への信頼感を損なって日本が得することは何もありません。

私はインドネシア経験が長いのですが、インドネシアで日本企業が乗っ取られたり、インドネシア人がストを敢行して賃上げを求めた例を知りません。

(5)に続く


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ぼくあずさ

先人が営々と気付いて来た信頼関係が、民主党政権により、いとも簡単に破られたことに怒りを感じます。民主党を今なお支持している多くの国民は、一体何を期待しているのでしょうか。信じ難いことです。
by ぼくあずさ (2010-10-04 17:50) 

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