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チャーチルとケインズ [軽井沢だより]

チャーチルは日本で評価の高い政治家のように、思う。

本国の英国では、それほどではないようだ。

彼は有名な演説を何度もしているが、演説だけじゃ駄目なようだ。その演説も、レトリックが古臭いという評価があるのを、New Yorkerで読んだが、この辺になると英国人、米国人、英語を母国語とする人にしかわからない。

ケインズは、チャーチルを軽蔑していたそうである。それも終生。

それには、因縁がある。それも、為替の問題に端を発する。

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第一次大戦が終わって、英国は、金本位制に復帰した。面子だけかどうか知らないが、対戦前の平価で復帰した。

フランスは、実力をよく承知していたか、どうか知らないが、平価は切り下げた。

結果として、英国は輸出競争力を失い、不況になり、フランスは、ホクホクしたということだ。

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ケインズは、大蔵省に在籍していたこともあるが、この時点で、在籍していたのか、今、私は不明だが、英国のこの戦前の平価での金本位制復帰を,”世紀の愚行”と、激烈に非難した。

時の大蔵大臣はチャーチルだった。大蔵省は、”大蔵省見解”という弁護文書を出す羽目になったそうだ。この文書は読んだことはないが。

その後、チャーチルはケインズに、言い訳したそうだ。

私も、君と同じ見解だったのだが、周囲が許さなかった。

これで、すっかり、チャーチルは男を下げた。

この話は、どこまで本当か、どうか、分からない。

ともかく、為替レートの取り扱いは、深慮の要ることだけは間違いない、と思う。

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I Watanabe


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