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悪循環: カネは天下の回り物-4 [軽井沢だより]

その2 資金循環統計-

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国債等の保有者の経済主体ごとの保有割合の図表を見ると、金融機関が70%弱を占める。金額で言えば、500兆円か。郵貯銀行の国債の保有高は個別にでていないが、約200兆円だという。家計資産の預かり手は、金融機関であるから、かなり家計の資産は国債投資にも回っていることになる。

家計の資産構成の中に国債はあるが、直接購入のものだろう。

つまりこういうことになる。

政府は過去何十年にもわたって、国債を発行してきた。これは日銀がそれに相応する紙幣を印刷したということである。

そしてこれが回りまわって、つまり循環して家計の資産になった。その間は、あまたの企業が国債で手当てした資金で、いろいろ付加価値を作る事業をして、その企業の従業員、役員が報酬を受け取り、家計資産となった。そしてこれが金融機関の投資先として、国債を購入することになった。投資先が国債より魅力あるものが無いから。

金融機関が、国債を買って何が悪い、と言う意見もあるに違いない。お国のためになっている。本当にそうなのか。銀行は、国債という安全確実???な投資をして、何が悪い。だが、投資家は株式がさえなくなると、国債購入に逃げる。国債は逃避先なのだ。国債の利回りは結果として、上昇する。もっと根本的に考えて見れば、銀行は、企業の投資を優先しなければ、ならないはずだ。銀行にも言い分があって、規制により、しっかりした資本を確保しなければならないというかも知れぬ。今の状態が、資本確保のために国債を引き受けているののかどうか。これは、私は調べていない。無責任かも知れないが。

だが、結果として、金融機関が、70%の国債、政府の負債を、持っているのは,異常ではないだろうか。

勝手な、判断をこの統計を見てしたようだが、この統計に、私が不満を持つのは、日銀が、統計を発表するのは、資金の循環が、どうなっているかを、見せるためだとすれば、そしてこれ以外に主たる目的は考えにくいのだが、論評をつけるべきだと思う。うまく循環しているのか、どうか、どこに問題点なり、隘路があるのか、指摘してもらわないと、素人はもちろん、マスコミもどう扱ってよいのか、分からないのではないか。政府負債の額、家計資産の額を見て増えた、減っただけの判断をしているだけでは、何にもならないと、ど素人は思う。

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日銀 資金循環 参考図表、統計がダウンロードできるサイト

http://www.boj.or.jp/theme/research/stat/sj/index.htm     I Watanabe 2010-09-02(5)に続く
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